ライセンス活動

積極的なライセンス活動の推進

新薬候補化合物の導入をめざすライセンス活動については、既存品および開発パイプラインも考慮した事業戦略性・効率性が高い化合物、あるいは医療ニーズの高い疾患に対する魅力がある化合物の導入をめざして引き続き積極的に活動し、継続的な新薬上市につながる開発パイプラインの拡充に努めています。がん領域においては、オプジーボを有している強みを活かして、抗悪性腫瘍剤を含む分子標的薬や細胞治療など幅広い領域を対象に、候補化合物の導入を進めています。
また、米国・欧州での自社販売に向けた活動を進めるとともに、予定効能や市場規模を考慮して自社創製の新薬を世界中の患者さんに早くお届けできる最適の方策を検討し、開発化合物によっては提携企業に導出できるよう、ライセンス活動を担う部署が中心となって取り組んでいます。

国内外の主な提携先 (2021年7月26日現在)

当社のこれまでの提携活動をご紹介します。国内外問わず、積極的な提携活動を推進しています。

パートナリング

当社の主な提携先をご紹介します。
なお、企業ロゴをクリックすると各社との提携内容をご覧いただけます。

導入・導出・共同販促

創薬提携

導入・導出・共同販促

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(米国)

2005年5月にメダレックス社(ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(BMS社)が買収)とヒト型抗ヒトPD-1(programmed cell death-1)モノクローナル抗体に関する研究提携契約を締結し、その研究から生まれた「ニボルマブ(ONO-4538/BMS-936558/MDX-1106)」を創製しました。2011年9月に、ニボルマブの全世界での開発を加速させるために、BMS社の開発・販売テリトリーを日本・韓国・台湾を除く全世界に拡大する提携契約を締結しました。また、2014年7月には、日本、韓国および台湾において戦略的提携契約を締結し、複数の免疫療法薬について単剤および併用療法として共同で開発・商業化に取り組んでいます。当社は、2014年9月に日本で悪性黒色腫の治療薬として「オプジーボ®点滴静注」を発売後、さまざまながん腫での承認を取得しています。
また、ニボルマブに関する契約締結と同時に、当社は、BMS社の関節リウマチ治療剤である「オレンシア®(アバタセプト)」を日本においてBMS社の日本子会社であるブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社と共同で開発・販売する契約を締結し、2013年8月に「オレンシア®皮下注」の製品名で新発売しました。

ノバルティス社(スイス)

2005年12月にノバルティス社とアルツハイマー型認知症治療剤リバスチグミン(ONO-2540/ENA713D)の日本における開発・販売に関する契約を締結しました。ノバルティス社の子会社であるノバルティス ファーマ株式会社と共同開発後、2011年7月に「軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」の効能又は効果で、当社は「リバスタッチ®パッチ」、ノバルティスファーマ株式会社は「イクセロン®パッチ」の製品名で新発売しました。本剤は、アルツハイマー型認知症治療剤としては初めて経皮吸収型貼付剤にしたものです。

ヘルシングループ(スイス)

2006年10月に米国のサファイア社(現在、スイスのヘルシングループの一企業であるHelsinn Healthcare SAが継承)と同社が開発中のがん悪液質治療剤アナモレリン(ONO-7643)を日本、韓国および台湾で独占的に開発・販売するライセンス契約を締結しました。アナモレリンは経口グレリン様作用薬で、がん悪液質の患者さんにおける体重および筋肉量の増加並びに食欲の増加効果を示しています。当社は、2021年1月に日本で「悪性腫瘍(非小細胞肺癌、胃癌、膵癌、大腸癌)におけるがん悪液質」の効能又は効果で製造販売承認を取得し、同年4月に「エドルミズ®錠」の製品名で新発売しました。

アムジェン社(米国)

2010年9月にオニキス社(現アムジェン社の子会社)と、二つのプロテアソーム阻害剤「カルフィルゾミブ(ONO-7057)およびオプロゾミブ(ONO-7058)」について、全がん腫を対象に日本において独占的に開発・販売する契約を締結しました。カルフィルゾミブについては、2012年7月に米国で再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬としてカイプロリス®の製品名で上市されました。日本では、2016年7月に同適応症で製造販売承認を取得し、同年8月に「カイプロリス®点滴静注用」の製品名で新発売しました。2019年11月に、既承認のデキサメタゾンとの併用療法による週 2 回投与に加え、同剤との併用療法による週1回投与の用法及び用量の追加承認を取得し、服薬利便性が向上しています。

2011年9月にカイ社(後にアムジェン社が買収)と、維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症を対象に開発中のカルシウム受容体作動薬「エテルカルセチド塩酸塩(ONO-5163)」について、日本で独占的に開発・販売する契約を締結しました。本剤は、副甲状腺にあるカルシウム受容体に作用して、副甲状腺ホルモンの過剰な分泌を抑制させることで、血中のカルシウム値およびリン値を低下させ、動脈硬化などの心血管系障害の発症リスクを低下させます。2016年11月に欧州で、2017年2月に米国で「慢性腎臓病に伴う血液透析患者における二次性副甲状腺機能亢進症」の適応で承認を取得しています。日本では2016年12月に「血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症」の適応で製造販売承認を取得し、2017年2月に「パーサビブ®静注透析用」の製品名で新発売しました。

セルヴィエ社(フランス)

2011年9月にセルヴィエ社と、「イバブラジン塩酸塩(ONO-1162)」について、日本で独占的に開発・販売する契約を締結しました。イバブラジンは、心臓のペースメーカー機能を担うイオンチャネルの一つであるHCNチャネルを選択的に阻害し、心臓の収縮機能や血圧に影響を及ぼさずに心拍数を低下させる薬剤です。本剤は、2006年1月にセルヴィエ社により安定狭心症の治療薬として海外で発売され、2012年2月に欧州、2015年4月には米国で慢性心不全の治療薬として承認されました。日本では、当社が2019年9月に「洞調律かつ投与開始時の安静時心拍数が75回/分以上の慢性心不全(ただし、β遮断薬を含む慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。)」の効能又は効果で製造販売承認を取得し、同年11月に「コララン®錠」の製品名で新発売しました。

ビアル社(ポルトガル)

2013年4月に、ビアル社が「パーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)」の治療薬として海外で開発中の長時間作用型COMT(カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ)阻害剤「オピカポン(ONO-2370)」について、日本で独占的に開発・販売するライセンス契約を締結しました。本剤は、これまでの臨床試験において1日1回の服用により持続的なCOMT阻害活性が示されており、服薬利便性の向上が期待されます。欧州では、2016年6月に同剤は「レボドパ/ドパ脱炭酸酵素阻害剤(DCI)併用療法で症状が安定しないwearing-off現象が認められるパーキンソン病の患者さんにおける補助療法」として承認され、「オンジェンティス®」の製品名で販売されています。日本では、当社が2020年6月に「レボドパ含有製剤との併用によるパーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善」の効能又は効果で製造販売承認を取得し、同年8月に「オンジェンティス®錠」の製品名で新発売しました。

アストラゼネカ社(英国)

2013年12月に、アストラゼネカ社の日本法人であるアストラゼネカ株式会社と、ナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT-2)阻害剤であるダパグリフロジンについて、日本におけるコ・プロモーション契約を締結しました。当社は本剤「フォシーガ®(ダパグリフロジン)錠」の日本での流通・販売を担当し、両社で共同販促を行っています。フォシーガ®は、腎尿細管でのグルコース再吸収を制御するSGLT-2に対する選択的かつ可逆的な阻害剤であり、血液中の過剰なグルコースを尿と共に体外へ排出させ、血糖を低下させる薬剤です。本剤は、インスリンを介さずに空腹時血糖および食後の高血糖を改善する2型糖尿病治療薬として承認された世界で最初のSGLT-2 阻害剤です。2014年5月に、1日1回経口投与の2型糖尿病治療薬として「フォシーガ®錠」の製品名で新発売しました。2019年3月に1型糖尿病、2020年11月には標準治療を受けている慢性心不全に対する効能又は効果の追加承認を取得しました。また、2020年12月にアストラゼネカ株式会社により、慢性腎臓病の効能又は効果の追加の一部変更承認申請が行われました。

ギリアド・サイエンシズ社(米国)

2014年12月にギリアド・サイエンシズ社と、当社が創製した経口BTK(ブルトン型チロシンキナーゼ)阻害剤「チラブルチニブ塩酸塩(ONO-4059)」について、日本、韓国、台湾、中国およびASEAN諸国以外の全世界における開発・販売権に関する導出契約を締結しました。2020年3月に、当社は日本で「再発又は難治性の中枢神経系原発リンパ腫(PCNSL)」の効能又は効果で国内製造販売承認を取得し、2020年5月にベレキシブル®錠の製品名で新発売しました。また、2020年8月に「原発性マクログロブリン血症(WM)及びリンパ形質細胞リンパ腫(LPL)」の効能又は効果の追加承認を取得しました。現在日本で天疱瘡を対象とした第Ⅱ相臨床試験および全身性強皮症を対象とした第Ⅰ相臨床試験を実施しています。当社は、米国でもPCNSLを対象とした第Ⅱ相臨床試験を実施しています。なお、ギリアド社より同社のテリトリーにおけるがん領域の権利が返還されています。

2019年7月に米国フォーティーセブン社(2020年4月にギリアド社の完全子会社となる)と、同社が様々ながん腫を対象に開発中の抗CD47抗体である「5F9」を日本、韓国、台湾およびASEAN諸国で独占的に開発および商業化するライセンス契約を締結しました。5F9は、マクロファージ上のSIRPαとがん細胞上のCD47の結合を阻害する抗CD47モノクローナル抗体で、がん細胞がマクロファージからの貪食作用を回避する「don’t eat me」シグナルを無効化します。5F9は非ホジキンリンパ腫、大腸がんなどを対象に臨床試験が実施されており、様々ながん患者さんにベネフィットを提供できるものと期待されます。

ファイザー社(米国)

2017年5月にアレイバイオファーマ社(現ファイザーの子会社)と、BRAF阻害剤「エンコラフェニブ(ONO-7702)」とMEK阻害剤「ビニメチニブ(ONO-7703)」について、日本および韓国で独占的に開発・商業化するライセンス契約を締結しました。ビラフトビ®(エンコラフェニブ)およびメクトビ®(ビニメチニブ)は、悪性黒色腫をはじめ種々のがんに関連するMAPKシグナル伝達経路(RAS-RAF-MEK-ERK)のセリン・トレオニンキナーゼファミリーの異なるキナーゼ、BRAFおよびMEK1/MEK2をそれぞれ標的として選択的に阻害し、がん細胞の増殖を抑制します。当社は、2019年1月に日本で「BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫」の効能又は効果で両製剤の製造販売承認を取得し、同年2月に新発売しました。2020年11月には、両製剤と抗ヒトEGFRモノクローナル抗体であるセツキシマブとの3剤併用療法およびビラフトビ®とセツキシマブとの2剤併用療法における「がん化学療法後に増悪したBRAF遺伝子変異を有する治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌」の効能又は効果の追加承認を取得しました。

生化学工業株式会社(日本)

2017年8月に生化学工業株式会社と、同社が開発中の変形性関節症治療剤SI-613の日本における共同開発及び独占販売を目的とするライセンス契約を締結しました。生化学工業は、糖質科学を専門分野とする研究開発型の製薬企業です。1947 年の創業以来、糖質科学の可能性に着目し、運動器疾患や眼科疾患領域において独創的で有用な医薬品・医療機器を創製し続けています。ONO-5704/SI-613(ジクロフェナクエタルヒアルロン酸ナトリウム)は、生化学工業独自の薬剤結合技術を用いてヒアルロン酸とジクロフェナク(抗炎症薬)を化学結合した薬剤です。2021年3月に生化学工業が「変形性関節症(膝関節、股関節)」の効能又は効果で製造販売承認を取得し、同年5月に当社が「ジョイクル®関節注30mg」の製品名で新発売しました。

リペア社(カナダ)

2019年1月にカナダのリペア社と同社創製中のPol-theta(Polθ)阻害剤の日本、韓国、台湾、香港・マカオおよびASEAN諸国での独占的な開発および商業化を目的とする戦略的提携契約を締結しました。リペア社は、がんの合成致死領域におけるパイオニアとして、特定の患者集団における腫瘍細胞の脆弱性を標的とした新たなプレシジョンメディシンの研究開発に特化した非上場のベンチャー企業であり、現在、低分子Polθ阻害剤の創製に取り組んでいます。DNA Polymerase theta(Polθ)は、類のない多機能なDNA Polymeraseであり、特に相同組換え修復異常(HRD)が生じている細胞におけるDNA損傷の修復に欠かせない酵素です。正常細胞におけるPolθ遺伝子の発現は低いですが、HRDが認められるがんを含め、様々ながんでPolθ遺伝子の発現が上昇していることから、Polθ阻害剤は、多数のがん腫に対する有用な薬剤となることが期待されます。

ラファエル社(米国)

2019年6月にラファエル社と、同社が開発中のがん代謝阻害剤であるdevimistat(ONO-7912 /CPI-613)およびその関連化合物について、日本、韓国、台湾およびASEAN諸国での独占的な開発および商業化を目的とするライセンス契約を締結しました。ラファエル社は、がん代謝阻害剤の分野を牽引している非上場の企業で、治療困難ながんに有効な新規の治療薬の開発に取り組んでいます。Devimistatは、細胞のミトコンドリア分画に存在し、細胞の増殖および生存に必要であるトリカルボン酸(TCA)サイクルを標的としてがん細胞を選択的に阻害し、がん細胞において様々な化学療法剤に対する感受性を大幅に高めます。この相乗効果により、低用量の化学療法剤とdevimistatを併用することで、化学療法剤の治療で一般的に認められる副作用を軽減しつつ有効性を高めることができると期待されます。現在、当社は日本で膵がんを対象に第Ⅰ相臨床試験を、韓国ではRafael社が膵がんおよび急性骨髄性白血病を対象に第Ⅲ相臨床試験を実施しています。

エスケー社(韓国)

2020年10月に、SK Biopharmaceuticals Co., Ltd. (SKBP社)と同社の抗てんかん薬であるCenobamateについて、日本において独占的に開発および商業化するライセンス契約を締結しました。SKBP社は、中枢神経系(CNS)疾患の治療薬の研究、開発および商業化に注力するグローバル製薬企業で、てんかんを含むCNS疾患の治療薬として8つの開発化合物で構成されるパイプラインを有しています。Cenobamateは、SKBP社とその米国子会社であるSK Life Science社によって創製・開発されました。Cenobamateが治療的効果をもたらす詳細な作用機序は不明ですが、Cenobamateは電位依存性ナトリウム電流を阻害することにより、反復的な神経発火を減らすと考えられています。また、γアミノ酪酸 A型(GABAA)イオンチャネルの正の調節作用があります。Cenobamateは、2020年5月に米国で成人患者におけるてんかん部分発作の治療薬として、XCOPRI®の商品名で販売されています。日本では、SKBP社がてんかん部分発作の成人患者を対象に第Ⅲ相臨床試験を実施しています。Cenobamateは、日本のてんかん患者さんの新たな治療選択肢になると期待されます。

コーディア社(日本)

2020年12月に、Chordia Therapeutics株式会社(コーディア社)と、同社の粘膜関連リンパ組織リンパ腫転座1 (MALT1)阻害剤であるCTX-177およびその関連化合物について、全世界での独占的な開発、製造および商業化を目的とするライセンス契約を締結しました。コーディア社は、2017年11月にがん領域に特化した研究開発型バイオベンチャー企業として設立され、新しい作用機作を有する抗がん薬の研究と開発を行い、革新的な新薬を生み出すことを目指しています。MALT1の活性化は、リンパ球系の血液細胞のがん化に重要であることが報告されており、CTX-177 は MALT1 の活性を選択的に阻害することにより、リンパ球系の血液腫瘍に対する抗腫瘍効果が期待されます。

ライボン社(米国)

2021年2月にライボン社と、同社が開発中のPARP7(ポリADPリボースポリメラーゼ7)阻害剤であるRBN-2397について、日本、韓国、台湾およびASEAN諸国での独占的な開発および商業化を目的とするライセンス契約を締結しました。ライボン社は、細胞がストレスを受けた際に活性化する酵素を標的にしたファーストインクラスの薬剤を開発するバイオテクノロジー企業です。治療選択肢が限られた患者に有効な治療法を届けるべく、独自の創薬プラットフォームであるBEACON+を活用して新たな治療薬の開発に取り組んでいます。RBN-2397は、がん細胞の生存にとって重要な役割を果たす分子であるPARP7を阻害することで、腫瘍増殖を直接抑えることに加え、がん細胞に対する免疫応答を高めるという2つのメカニズムを有することから、新たながん治療薬になることが期待されます。

メルク社(米国)

2004年11月に米国メルク社より新規の経口2型糖尿病治療剤シタグリプチン(ONO-5435/MK-0431)と癌化学療法に伴う制吐剤 アプレピタント(ONO-7436/MK-0869)を導入しました
シタグリプチンはDPP-4(ジペプチジルペプチターゼ-4)に対する選択的阻害剤で、血糖値を下げる生体内の仕組み(インクレチンシステム)を活性化することにより血糖値をコントロールする糖尿病治療薬で、日本では、当社と米メルク社の子会社であるMSD株式会社が共同開発し、2009年12月に当社は「グラクティブ錠」、MSD株式会社は「ジャヌビア錠」の製品名で発売しました。なお、欧米では米メルク社が「JANUVIA」の製品名で販売しています。
アプレピタントは、選択的ニューロキニン1受容体拮抗剤で、抗悪性腫瘍剤の投与に伴う急性及び遅発性嘔吐に有効で、日本では、当社が単独で開発し、2009年12月に「イメンドカプセル」の商品名で新発売しました。なお、欧米ではメルク社が「EMEND」の製品名で販売しています。また、2011年12月に当社は、イメンドの有効成分であるアプレピタントをプロドラッグ化した注射剤である「プロイメンド点滴静注用」を新発売し、2016年3月には生後6ヵ月以上12歳未満の小児患者さんへの使用も可能となりました。経口剤である「イメンドカプセル」の服薬が困難である患者さんがおられることや、点滴静注で投与される抗がん剤も多いことから、抗悪性腫瘍剤投与に伴う悪心・嘔吐の治療に新たな選択肢となっています。

ボシュ ヘルス社(米国)

2013年10月にバリアント社(2018年7月にボシュ ヘルス社に名称変更)と、「デムサー®(メチロシン)」について、日本で独占的に開発・商業化する契約を締結しました。デムサーは、カテコールアミンの産生に関わるチロシン水酸化酵素を阻害することで、褐色細胞腫から過剰に分泌されるカテコールアミンを減少させ、カテコールアミン過剰分泌による高血圧、頻脈、不整脈などの症状を軽減します。日本では、当社が2019年1月に「褐色細胞腫のカテコールアミン分泌過剰状態の改善」の効能又は効果で製造販売承認を取得し、同年2月に「デムサー®カプセル」の製品名で発売しました。

創薬提携

ファイザー社(米国)

2005年11月、米国のアレイバイオファーマ社(2019年7月にファイザー社の子会社になる)と、小野薬品が選定した複数のキナーゼを創薬標的として低分子の医薬品候補化合物を創製することを目指す創薬提携契約を締結しました。この提携から生まれた化合物の開発・販売は当社が行います。

エボテック社(ドイツ)

2008年3月、独エボテック社とプロテアーゼに関するフラグメント創薬について創薬提携契約を締結しました。この契約締結により、エボテック社が持つ独自の技術を生かした創薬手法(EVOlutionTM)を用い、当社が選定したプロテアーゼに対する低分子阻害薬の創製を目指しています。また2009年10月、新たにイオンチャネルに関する創薬について創薬提携契約を締結しました。この提携では、エボテック社は同社の高速評価技術を利用し、当社が選定したイオンチャネルに対する低分子制御薬の創製に取り組んでいます。
なお、エボテック社より創製される化合物は当社が世界的に開発・販売する権利を有しています。

ドメイン社(フランス)

2012年10月にはフランスのドメイン社とGタンパク質共役型受容体(GPCR)の制御薬の領域で、新薬候補化合物の創製を目指した創薬提携を開始しました。同社が独自に有するDTect-All™テクノロジーと呼ばれる革新的な手法を用いて、医薬品の標的分子として最も重要な遺伝子群の1つであるGタンパク質共役型受容体(GPCR)を標的とした低分子化合物の創製を目指します。

ライガンド社(米国)

2016年12月、米国ライガンド社と、OmniAb® 技術に関するライセンス契約を締結しました。
OmniAb® は、ヒト型の単一特異性または二重特異性抗体を作製するための、3種類の遺伝子改変動物OmniRat®、OmniMouse®、OmniFlic®に関する基盤技術で、当社は、これらの遺伝子改変動物を利用することにより、高い親和性や特異性、発現効率、溶解性、安定性を持った完全ヒト型抗体の創製を目指しています。
当社は、創製した完全ヒト型の単一特異性または二重特異性抗体を全世界で開発、販売する権利を有しています。

ニューマブ社(スイス)

2017年3月、ニューマブ社と、がん免疫領域において多重特異性抗体を創製する創薬提携契約およびオプション契約を締結し、新薬候補物質の創製を順調に進めています。また、2020年3月には新たにがん免疫領域において、前回の契約とは異なる組み合わせの標的分子に対する新たな多重特異性抗体を創製するための創薬提携契約およびオプション契約を締結しました。
当社は、ニューマブ社の革新的な創薬アプローチに基づいて作製された新薬候補抗体について、その知的財産権を取得するとともに、全世界で独占的に開発・商業化するオプション権を有しています。ニューマブ社は独自の多重特異性抗体作製技術を有しており、ウサギを利用した構造安定性の高い高親和性抗体を設計する技術を有しています。当社は、ニューマブ社が有する多重特異性抗体作製プラットフォームを利用することで、新たな新薬候補物質の創製が可能になるものと期待しています。

ニュリミュン社(スイス)

2017年11月に、スイス・ニュリミュン社と、神経変性疾患領域におけるヒトモノクローナル抗体の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。ニュリミュン社が持つ独自の高速スクリーニング法(Reverse Translational Medicine™技術)を駆使して、効率よく創製したヒトモノクローナル抗体を用い、医療ニーズの高い神経変性疾患領域における革新的医薬品の創製を目指します。当社は、本契約に基づきニュリミュン社の革新的な創薬アプローチに基づいて創製される抗体について、全世界で独占的に開発・商業化する権利を保有します。

サイクルニウム社(カナダ)

2017年12月、カナダ・サイクルニウム社と、同社独自の次世代中分子創薬技術であるCMRTTM技術および中分子化合物ライブラリ(QUEST LibraryTM)を活用した創薬提携契約を締結しました。サイクルニウム社が有するQUEST LibraryTMから得られたヒット化合物とCMRTTM技術を用いて、当社が選定した複数の創薬標的に対する医薬品候補化合物の創製を目指しています。サイクルニウム社は化合物デザインとその化学合成を担当し、当社は見出された化合物の有効性、安全性評価を実施するとともに、得られた医薬品候補化合物を全世界で開発、商業化する権利を保有します。

シュレーディンガー社(米国)

2017年12月、米国シュレーディンガー社と新規低分子化合物の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。
シュレーディンガー社は、材料科学の研究者だけでなく、世界中の主要な製薬企業やバイオテクノロジー企業の研究者に対して新薬創製の効率化を加速・最大化するための最先端の分子シミュレーションやソフトウェアの開発事業、それらの周辺サービスを提供するリーディング企業です。同社独自のコンピューター創薬技術を駆使し、当社が提示する創薬標的に対する新規低分子化合物を創製します。

フェイト社(米国)

2018年9月、米国フェイト社と、がんを対象としたiPS細胞由来CAR-T細胞治療薬の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。
フェイト社は、がんおよび免疫疾患に対してファーストインクラスの細胞療法の開発に特化したバイオベンチャー企業です。フェイト社のiPS細胞製品プラットフォームを利用することで、繰り返し投与することができる均一な他家細胞製品を大量に生産することが可能になります。
フェイト社は血液がんと固形がんそれぞれを対象とした2つのCAR-T細胞治療薬を創製し、当社は血液がんを対象としたCAR-T細胞治療薬をアジアで独占的に開発・商業化する権利と、固形がんを対象としたCAR-T細胞治療薬を全世界で開発・商業化する権利を有しています。

トゥーザー社(米国)

2019年3月、米国トゥーザー社と神経疾患における治療薬の創製を目的とした研究提携契約を締結しました。トゥーザー社は同社独自の人工知能技術を駆使して、新薬候補化合物のもととなる複数のリード候補化合物とその作用機序や有効性、安全性を予測します。当社は、得られたリード候補化合物を使用して検証試験を実施するとともに、さらなる化合物の最適化を行い、新薬候補化合物を創製します。当社は、今回の提携から得られた新薬候補化合物を全世界で独占的に開発・商業化する権利を保有します。

ベクトルス社(フランス)

2019年3月に、フランスのベクトルス社と、神経変性疾患における新薬候補化合物の創製を目的とする創薬提携契約を締結しました。薬物の脳内移行性を高めるベクトルス社独自のVECTrans®技術を駆使して、当社の指定する分子とペプチドベクターを結合させて新規開発候補化合物を創製します。当社は、本提携により創製される医薬品を全世界で独占的に開発・商業化する権利を保有します。

キャンサー・リサーチUKおよびライフアーク(英国)
キャンサー・リサーチUKおよびライフアーク(英国)

2019年3月、英国キャンサー・リサーチUK(CRUK)およびライフアークとがん免疫領域での戦略的創薬提携契約を締結しました。この提携で、CRUKは低分子や抗体治療薬の創薬標的の同定に取り組みます。検証された標的については速やかに創薬段階に移行し、CRUKが低分子標的に対する創薬プロジェクトを、またライフアークは抗体創薬の経験を活かして、抗体スクリーニングと同定された標的に対する抗体創薬プロジェクトを進めます。当社は、本提携から生じる成果を全世界で独占的に商業化するオプション権を有し、そのオプションを行使して得られた化合物の臨床開発および商業化を担当します。

ペプチドリーム株式会社(日本)

2021年3月にペプチドリーム社と、同社独自の創薬開発プラットフォームシステム(PDPS:Peptide Discovery Platform System)について、非独占的ライセンス契約を締結しました。ペプチドリーム社は、2006年に設立された特殊環状ペプチドを用いた独創的な創薬開発に取り組んでいるバイオ医薬品企業です。当社は、このPDPS(自動化プラットフォーム)を用いることで新しい創薬標的に対する高親和性ペプチドを迅速に取得し、革新的な新薬を短期間で、かつ高い成功確率で創製することを目指しています。

メラス社(オランダ)

2014年4月、オランダのメラス社と、二重特異性抗体医薬品を共同で創製する創薬提携契約を締結しました。また、当社はその契約に定められたオプション権を行使し、2018年3月、新たな創薬提携契約を締結しました。
二重特異性抗体とは、2つの異なる分子に同時に結合する抗体です。Biclonics®と呼ばれるヒト二重特異性抗体を創製するメラス社独自の技術プラットフォームを用いて、当社が選択した創薬標的に結合する二重特異性抗体を作製し、自己免疫疾患領域における新薬候補化合物を創製することを目指しています。なお、当社は、今回の提携により創製されるBiclonics®を全世界で独占的に開発、製造および販売する権利を有しています。