監修:東京都済生会中央病院 顧問 松岡健平先生

●糖尿病性神経障害って?

糖尿病になると、高血糖によって末梢神経が侵されます。
体のすみずみに張り巡らされている末梢神経には、
▽感覚神経(痛みや温度を感じる)
▽運動神経(手や足を動かす)
▽自律神経(自分の意思と関係なく自然に心臓や胃腸など内臓の働きを調整する)

があり、それぞれに異なった働きを持っています。
これら末梢神経の細胞は高血糖によって知らないうちに壊れていき、
本来持っている働きが十分できなくなります。
これが糖尿病性神経障害です。糖尿病の三大合併症のひとつです。

末梢神経の働き

血糖値が高くなると神経は知らないうちに壊れていきます。

左:健康な人のふくらはぎの神経の断面図(神経線維が規則正しくならんでいる)

右:糖尿病性末梢神経障害が進行して痛みを感じなくなり、足に潰瘍のみられる患者さんのふくらはぎの神経(神経障害が進んで神経線維が細くなり、壊れて数も少なくなっている)


神経の細胞は細くて大変長い線維です。神経細胞の一部は長く伸びて体のすみずみに至ります。
細胞の元の部分を東京駅に例えますと、先端は博多駅に達するほどの長さになります。
この神経線維が高血糖のために壊れていくのが糖尿病性の神経障害です。

※神経障害の症状の進行についての一般的な話です。
いきなり進行する人もいればゆっくり進行する人もあり、必ずしも絵のようになるとは限りません。