2022.03.30
ライセンス

仏国Iktos社との創薬提携契約の締結に関するお知らせ

 小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良 暁、以下、当社)は、本日、Iktos 社(フランス、パリ、最高執行責任者:Yann Gaston-Mathé、以下、Iktos社)と、Iktos社独自の人工知能(AI)創薬技術を活用して、新規の低分子化合物を創製することを目的とした創薬提携契約を締結しましたので、お知らせします。

 本契約の締結に伴い、Iktos社は、新規な化学構造を設計する同社独自のAI創薬技術を駆使し、当社が提示する創薬標的に対する革新的な低分子化合物を創製します。当社は、創製された低分子化合物を全世界で独占的に開発・商業化する権利を取得します。当社は、Iktos社に対して、提携期間中の研究資金および研究の進捗に応じたマイルストンを支払います。

 当社の取締役 専務執行役員 研究本部長である滝野十一は、「当社は、Iktos社の優れたAI創薬技術を高く評価しています。今回のIktos社との創薬提携を通じて、当社の革新的な医薬品の開発パイプラインが一層拡充されることを期待しています」と述べています。

 Iktos社の共同創設者で最高執行責任者であるYann Gaston-Mathé氏は、「日本の製薬企業パートナーとして、小野薬品との提携を開始できることを非常にうれしく思っており、日本の製薬会社との最初の提携契約を発表できることを誇りに思います。私たちの最終的な目標は、Iktos社独自のAIプラットフォームとノウハウを活用して、創薬を促進し、時間とコストの効率化を達成することです。小野薬品の創薬プログラムにおいて有望な新規化合物を創製できると確信しています。」と述べています。

Iktos社について

 Iktos社は、2016年10月に設立された化学研究、医薬品化学および新薬設計に応用される人工知能ソリューションの開発を専門とするスタートアップ企業です。Iktos社は、ディーププラーニング(深層学習)生成モデルに基づく独自の革新的なソリューションを開発しています。これにより、既存のデータを使用して、低分子発見プロジェクトのすべての成功基準を満たすようにコンピューターで最適化された分子の設計が可能になります。Iktos社の技術を使用することで、初期段階の医薬品の研究開発における生産性を大幅に向上させることができます。Iktos社は、専門サービスとして、またSaaSソフトウェアプラットフォームであるMakya™として、その技術を提供しています。Iktos社は、逆合成のためのIktos社独自のAI技術に基づく合成計画ソフトウェアであるSpaya™も開発しています。詳細については、https://iktos.ai/ をご覧ください。