経営戦略

企業理念および基本方針

当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、いまだ満たされない医療ニーズに応えるため、真に患者さんのためになる革新的な新薬の創製を目指し、積極的な努力を続けています。

また、人の生命に関わる医薬品を取り扱う製薬企業としての責任を深く自覚し、法令遵守はもとより高い倫理観に基づき行動すべく、コンプライアンスの一層の強化に努めています。

価値創造プロセス

独創的かつ革新的な新薬を持ち、世界のフィールドで闘える
グローバル スペシャリティ ファーマ

成長戦略

持続的な成長の実現に向けて、4つの成長戦略を遂行しています。

当社は、「グローバル スペシャリティ ファーマ」の実現に向けて、「製品価値最大化」「研究開発の強化」「海外への挑戦」「企業基盤の強化」の4つの成長戦略に取り組んでいます。「製品価値最大化」については、積極的な研究開発活動により早期の上市・効能追加を図ります。また、製品ライフサイクルのステージごとの環境変化を機敏に捉え、常に競争優位性を担保しうる戦略立案を実現することにより、上市から最短でピークセールスを達成し、各製品のポテンシャルを最大限に引き出せるよう取り組んでいます。「研究開発の強化」については、医療ニーズの高いがん、免疫、神経、およびスペシャリティ領域を創薬の重点研究領域に据えて経営資源を集中的に投入し、疾患専門性を高めています。また、オープンイノベーションを活用し、創薬・研究開発におけるさらなる競争力の強化を図っています。「海外への挑戦」については、2019年4月のグローバル臨床開発部の機能を日本から米国の現地法人に移管に続き、2021年4月には、今までの早期臨床試験実施に加え、欧米での後期臨床試験から承認申請業務を自社で実施できる体制を整備するために米国現地法人をマサチューセッツ州ケンブリッジに移転し、新オフィスを開設しました。今後、欧米での開発をよりスピーディに推進するとともに、自販展開を見据えた体制を構築していきます。
「企業基盤の強化」については、グローバル化を牽引できる人財育成や多様性向上を推進するとともに、環境(Environment)、社会(Society)、企業統治(Governance)への取り組みも強化しています。

成長のための戦略投資

中長期的に株主価値の向上に資する積極的な成長投資により利益拡大を図るとともに 、株主還元をバランスよく行い、適切な株主資本の水準を保っていきます。

投資方針

将来の成長の柱を築くためには、戦略的な投資が欠かせません。当社は新薬開発に特化した研究開発型製薬企業として、限られた経営資源を新薬の創製と開発に集中させるとともに、効率的な経費支出に努めることで、利益の確保も図っていきます。
中期的には研究開発費は増加するものの、売上収益の拡大により、売上収益の20~25%程度を研究開発に投資するとともに、営業利益率20%以上をめざします。また、これらの水準を目標としつつ、売上収益の拡大によって利益拡大を図ることが、ROEの水準を高めていくことにつながると考えています。
資金調達については、円滑な事業活動に必要となる流動性の確保と財務の健全性および安全性の確保を基本方針としており、市場環境等を考慮したうえで、有効かつ機動的な資金調達を実施していきます。当社グループでは以前より流動資産が流動負債を大きく上回っており、資金の源泉については、内部資金を充当しています。また、政策保有株式の縮減により約1,000億円のキャッシュを創出し、今後の成長投資にあてる計画です。

成長投資(ヘルスケア事業強化)

独創的かつ画期的な新薬の創製をめざすとともに、開発パイプラインの拡充を実現するため、積極的な研究開発投資を行っており、売上収益の拡大とともに、研究開発費を1,000億円台まで拡大していく予定です。
具体的には、世界最先端の技術を有するバイオベンチャーとの創薬提携はもとより、大学などの研究機関との創薬研究につながる研究提携を積極的に進めており、2020年度末では国内で182件、海外で96件の共同研究を行っています。今後もさらに拡大していく予定です。
また、数年で上市が期待できるような開発後期段階の化合物はもとより、開発早期段階(前臨床やフェーズⅠ段階)であっても魅力的な化合物については積極的に獲得すべく、ライセンス活動を強化しています。
さらに、2020年7月に設立した「Ono Venture Investment Fund I, L.P.」ではシード期にある創薬ベンチャーへの直接投資を行うとともに、今後、創薬以外でもヘルスケア×デジタル分野への投資も積極的に行っていきます。
なお、通常の研究開発費とは別に、今後5年間で1,500~2,000億円をこうした分野に投資していきたいと考えています。