研究開発

創薬方針

●創薬手法/創薬研究領域

当社は、新薬創製のプロセスにおいて、脂質や酵素など各種標的に対する作用を持つ化合物をライブラリーとして蓄積し、その中から疾患や治療に結びつく薬剤を探し出す「化合物オリエント」という創薬手法で、独創的な新薬の創製に取り組んできました。疾患の治療につながる化合物をより早く高い精度で探し出すことができる技術も導入しており、今後も豊富に蓄積されたライブラリーを有効に活用して、新薬の創製を進めていきます。また、当社の戦略分野であるがん治療およびそのサポーティブケアの領域においては、化合物オリエントの手法に捉われることなく、画期的な新薬の創製に取り組んでいます。
さらに、世界最先端の研究を行う大学や研究機関と共同研究を行い、画期的新薬につながる新しい創薬シーズの探索を進めるとともに、当社がこれまでの研究活動で培ってきた創薬ノウハウにバイオベンチャー企業が持つ最先端技術を併せることで、ポスト・オプジーボを担う革新的な新薬候補化合物の創製を目指しています。同時に、医療ニーズの高い分野での革新的な新技術の獲得にも積極的に取り組んでいきます。



●オープン・イノベーション

当社は、「オープン・イノベーション」という言葉が盛んに使われるようになるずっと以前から、さまざまな分野で世界の最先端技術や知見を利用した創薬を推進してきました。
この取り組みを通じた画期的な医薬品の創製をさらに強力に推進するため、創薬研究の経験が豊富な社員が米国と英国の現地法人に駐在し、現地に腰を据えて、有望な大学や研究機関、ベンチャー企業との共同研究を推進するとともに、共同研究先に派遣された当社の研究員が挑戦的な研究課題に取り組んでいます。
2016年度には、国立がん研究センターとの間で、双方が有する研究能力を生かし、優れた抗がん剤の創出およびがん免疫療法などのバイオマーカーの探索を目的とした包括的研究提携契約を締結しました。また、米国ライガンド社との間で、完全ヒト型の単一特異性または二重特異性抗体を創製するために同社の遺伝子改変動物を使用する権利を取得するライセンス契約を、スイスのニューマブ社とがん免疫領域において多重特異性抗体を創製する創薬提携契約を、さらに米国エクスケム社とがん領域で新規低分子制御薬を創製する創薬提携契約を締結するなど、成果を上げることができました。
今後とも、オープン・イノベーション戦略を最大限活用し、いまだ医療ニーズが満たされない領域での独創的な医薬品、がん治療やそのサポーティブケア領域での革新的な治療薬の創製を目指します。